【KIRISIMA】Shochu Club Vol.89 築地 加代子さん

syochuclub_title0514-3syochuclub_title_ontime05141611ch_ontime_main専業主婦から社長に!
全国を飛び回り、水産卸業に情熱を注ぐ
プロフェッショナル

Monthly Guest vol.89
築地 加代子
株式会社 宮崎活魚センター
代表取締役

Profile
宮崎市出身。専業主婦をしていたが、7年前に父の代から続く宮崎活魚センターの代表取締役に就く。水産卸売りの家業を継ぎ、県内だけでなく西日本の養殖の魚介類や、水揚げされたばかりの活魚や鮮魚、魚介類を仲介し、沖縄から北関東にまで卸している。生産者の熱い想いが込められた魚一匹一匹を丁寧に扱い、情熱を込めて取引先へバトンを渡すことを大切にしている。4児の母。
http://www.japan-fish.jp/

幼少時、毎朝5時前に起き、祖父の自転車の後ろに乗って市場へ行っていた少女。そんな少女が今では宮崎の水産卸業界を担っている。宮崎活魚センター代表取締役の築地加代子さんだ。宮崎活魚センターは、県内外の養殖場から運ばれてくる魚介類や、水揚げされたばかりの鮮魚を自社の大型活魚槽に放し、加工してホテルや飲食店などの取引先に卸す水産卸会社だ。県内最大規模を誇る約200tの活魚槽では、カンパチやタイなど年間380tの魚介類を扱っている。
父から続く家業を引き継いだのは7年前。それまでは4児の子育てに専念する専業主婦だった。「商売で忙しい両親を見て育ってきたので、子どもに寂しい思いをさせたくないと思い、子育てに専念してきたんです」。しかし、末っ子が小学5年生の時に転機が訪れ、会社を継ぐことになった。それまでの生活は一転。朝は3時に起床し、出勤。搬入作業が終わると一度帰宅し、子どもたちの朝食を準備して、送り出してから仕事に戻る生活が始まったのだ。
小柄で笑顔が魅力的な女性。その笑顔には人一倍の情熱と負けん気が秘められている。男社会の水産卸業界で女性がやっていくには逆風も荒波もあった。しかし、どんな困難にも「やれないことはない」と立ち向かってきた。「祖父も父も信仰深い人でした。水神様を始め、森などの自然の神様を大切にしていました。仕事を始める前は神様に手を合わせ、社員の安全を祈っていました。行動、言葉のすべてに心を尽くす祖父と父の後ろ姿を見て育ったことが、仕事をしていく上での私の柱となっています」。仕事で言わなくてはいけないことは、女性だからとかキャリアが浅いからと自分の中にためこまず、タイミングと言葉を選んでしっかりと伝えている。1611ch_ontime_subそうすることで、社員と気持ちが共有でき、互いのモチベーションもあがる。そしてそのモチベーションが商品に表れる。取引先から「仕事の丁寧さ、真剣さが魚の味になって届いてきます。さばいた魚を見ればわかります」と言われるという。丁寧に心を尽くす仕事ぶりは、自然と取引先にも伝わるのだろう。生産者と向き合う時も同じだ。自ら生産者のもとを訪れ、養殖場を見ながら、生産者の想いを聞くことを大切にしている。これまでに「西米良サーモン」や、宮崎初のオリジナルブランドの「チョウザメ」、「へべすぶり」など様々な養殖魚の販路拡大を担ってきた。どの商品にもストーリーがある。開発までの生産者の苦悩・試行錯誤があり、あきらめずに頑張り続けた結晶が商品になっているのだ。魚の命、流した涙と汗、それを築地さんは受け止め、取引先へつなぎ、販路を拡大してきた。こうした築地さんの情熱は、いつしか全国で知られるようになった。
多忙の日々の中でホッとするのは子どもたちと過ごす時間。また、最近では新たなライフスタイルとして覚えた焼酎タイムも楽しみのひとつ。「父が焼酎好きで毎晩お湯割りで飲んでいたんです。その香りが好きで…。私も最近、お湯割りを飲めるようになったんですが、それが父が飲んでいた香りと同じで。父は晩酌をしながら、どんなことを考えていたんだろうって思ったりします。香りの記憶ってすごいですね」。
全国に生産者の想いを届ける女性社長。母親として社長としてまだまだやりたいことがある。魚を通してワクワクすること、地域が元気になること、母として子どもたちに社会人の手本となること、希望のある社会にしていくこと。たくさんの情熱に満ち溢れ、充実した日々を送っている。

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1611ch_offtime宮崎が誇る四季折々の食材を
竹林がおりなす
和の空間で味わう

宮崎駅からほど近い住宅街に、別世界を思わせる、竹林に囲まれた芸術的なデザインの建物がある。レストラン、結婚式場、ホテルを備えたガーデンテラス宮崎ホテル&リゾートだ。この中に、創作料理と鉄板焼きが楽しめる竹彩がある。しなやかに伸びる竹林がさわやかな風になびき、優しく音を奏でるなかでの食事は、上質な時間を過ごさせてくれる。今月のゲストの築地加代子さんも「落ち着いた空間でゆっくりと食事ができる格別の場所」とお気に入り。築地さんが営む宮崎活魚センターの魚を使っているお店でもある。
創作料理が味わえる和室と鉄板焼きのカウンター席に分かれており、鉄板焼きでは伊勢エビや宮崎牛など宮崎が誇る四季折々の食材を、目の前で一気に焼き上げてくれる。食材の旨みを存分に引き出し、口の中で弾けるように料理人が腕を掛けた料理が堪能できる。創作料理は「ここでしか味わえないもの、自分がおいしいとおもえるものだけお出しすることを大切にしています。手を掛ける時間を惜しまない料理を心掛けています」と料理長の木津徳重さん。美しさと極上の味わいが「ここに来てよかった」と幸せ感で満たしてくれる。11月20日までは伊勢エビの姿造りが一尾プレゼントされる七五三プラン(要予約)がある。特別な時間を過ごしたいときに訪れたいスポットだ。

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▲会席料理8,640円(税込)の一部。伊勢海老のウニ焼き、前菜盛り合わせ、お造り。宮崎牛の鉄板焼きの一部7,560円(税込)

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創作料理と鉄板焼き
竹彩(TIKUSAI)
住所 宮崎市下原町247-18
電話番号 0985-73-8888
営業時間 11:00~15:00(LO14:00)、17:00~22:00(LO21:00)
定休日 なし
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